フランス領ニューカレドニア
10年前にニューカレドニアへ行ったことがあります。
古タイヤやドラム缶が乱雑に積み上げられ、道は完全にバリケード封鎖されていました。
ライフルを構えた"兵士"たちが、鋭い目つきで警戒に当たっていました。
わきにへんぽんと翻る新国家「カキナー」(カナク人の国の意)の国旗。
南太平洋の"楽園"フランス領ニューカレドニア北東部の村での光景です。
そこにはフランスの甘い香りなど、ひとかけらも感じられませんでした。
一方、同時刻、その村から数百キロ離れたニューカレドニアの中心地ヌーメアでは、まったく違う光景がありました。
広場を埋めつくした8000人の市民たち。
打ち振られる三色旗。
演壇に立ったニューカレドニア議会のディック・ウケイウェ議長が呼びかけていました。
「われわれは永久にフランスと共にある」。
「そうだ。独立なんていうやつは海にたたきこんでやれ」
興奮した市民が叫びます。
わき起こるラ・マルセイエーズ(フランス国歌)。
それは大合唱となって会場を圧していました。
日本が輸入するニッケルの4分の1以上がニューカレドニア産です。
戦前、数千人の日本人が移民し、現在も約2000人の日系人が住んでいるのです。
この島を訪れる観光客で1番多いのが日本人。
この、日本と多方面で関係の深いニューカレドニアは当時、フランス植民地からの独立問題で大きく揺れていたのです。