日本の環境政策 5
こうした経営が巨額の財投資金の導入(その金利は80~82年で8・5~7・3%と、およそ森林の収益とはかけはなれた高利です)によって行われている実態。
これは、先進資本主義国の国有林にその例をみないものです。
総じて国有林経営の現状は、その重要な「使命」の一つである「国土の保全・水資源のかん養、自然環境の保全形こなど森林の「公益的機能」を発揮せず、その将来にわたる"機能の蓄積"を大きく食いつぶしつつあると言わねばならないでしょう。
他方、民有林では「低成長」下、住宅建築の減少などによる木材需要の停滞と外材輸入の増加の中で、国産材需要の減少はいちじるしいものでした。
木材自給率は、70年の45%から80年の32%にさらに低下。
木材伐採量の減少と中小木材業者の倒産、中小林家の経営悪化と林業従事者の老齢化などによって、造林の減退がいちじるしいものでした。
民有林の人工造林面積は、70年の26・8万㎞から80年の11.6万㎞に激減しています。
また、保育作業(下刈り・枝打ち・除伐など)や間伐の大幅な遅れが目立っています。
間伐期に達した民有林の森林面積は375万㎞(人工林面積のほぼ半分)、うち「緊急に初回間伐を必要とします)面積は約190万㎞にのぼっていますが、その実施面積は年間10~20万㎞余にすぎないのです。