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2010年10月 アーカイブ

日本の環境政策 7

一つの推計によれば、75年の土地利用別の貯水容量は、森林444億立法m、水田81億立法m、畑14億立法m、原野等2億立法m、ダム(洪水調節目的のもの)24億立法m、合計564億立法mでした。


国土の全貯水容量に対する寄与率は、森林79%、水田14%、畑3%、原野等0%、ダム4%となっており、この時点でのダムの保水力は、畑地(240万立法m)のそれに匹敵する程度にすぎません。


今後のダム建設の是非やそのあり方の問題は別としても、"森林は最高、最良のダム"であり、健金な森林を育成していくことがいかに大切であるかを、都市と農山村を含めて、全国民的にさらに認識を深めていく必要があるでしょう。


80年代の山村にかかわる環境問題として、ダム闇題とともに、いま一つ重視しておくべきことは、廃棄物処理の問題ですう。


「高度経済成長期には臨海地帯が大企業にねらわれ、そこが公害の発生源になったが、現在産業廃棄物の処分場として山村とりわけ渓谷のある緑豊かな里山などがねらわれている」。


例えば、京都市が左京区大原の山間地(総面積128㎞)に「過疎対策」として計画している「大見総合公園」建設の場合。


これは市内の公共事業から出る残土1500万tを10年間にわたって運び込むというものでした。


「北山の自然が破壊されるだけでなく、下流の安曇川、びわ湖にも悪影響を及ぼす可能性がある」として、地元からびわ湖、さらに下流の淀川流域(大阪府)にわたる多数の自然保護などの団体から、環境アセスメント実施などの要求が出されました。


また神戸市でも、北区淡河町の芦谷川支流を周囲約138㎞にわたって、産業廃棄物の理め立て処分地にする計画がすすめられていました。


これに対しては「北神戸の自然と文化を守るこなどによって、"神戸の秘境"といわれる美しい緑の山系と「大都会の近くでは得がたい水質」といわれる清流を守れと、計画の再検討を求める運動がすすめられています。

日本の環境政策 8

80年代は、産業廃棄物をはじめ都市の廃棄物が、公共機関によって処分される傾向が全国的に増大するとみられていました。


こうした廃棄物処理の問題でも、都市と山村の住民は否応なしに一本のきずなに、ますます緊密に結びつけられていくでしょう。


日本の国土の67%を占める森林は、きわめて多方面にわたっています。


その中で近年、生活・工業喪業用水の需要増大にともなって、とりわけ森林の水源かん養機能が、利水上から重祝されていることは周知のところでしょう。


国土庁の長期水需給計画(78年)によれば、1990年の年間水需要量は1145億㎥、それまでにダム建設などで水供給量の増加が計画通りに進んだとしても、なお関東臨海、近畿臨海、北九州では、それぞれ年間6・9億㎥、1・1億㎥、1・0億㎥、合計9・0億㎥の水が不足するといわれていました。


こうした状況の下で70年代、上流域で行う水源林の造成・維持などについて、その水源かん養効呆を"受益"する下流の地方公共団体などが協力して、必要な資金を一部負担するなどの事例が目立ってきたのです。

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